筆者は、Webマーケターとして独立する前は「公務員」でした。公務員試験は独自の勉強法により1発で合格し、大卒から現役で市役所の職員として働いた時期があります。
最終的には市役所に行ったものの、県職員も合格を勝ち取っていました。
この記事では、これまでの経験も思い出しながら公務員試験の勉強法について紹介します。
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・捨て科目の決め方
・試験に受かるための勉強法
公務員試験に受かるには
公務員試験に受かるには、まずは一次試験をしっかりと対策しなければなりません。
よくある傾向として、一次試験合格後の面接を気にする受験生が一定数います。しかし、足切りを食らってしまったら公務員には当然なれません。
最初は一次試験合格を目指して勉強を進めましょう。
試験の合格水準
一次試験でどの程度正答すればいいかは、試験区分の難易度にもよります。
筆者は転勤を避けるべく、国家試験の受験は避けていましたが、国税専門官や裁判所事務官は国家の中では比較的難易度は低いといえます。
ただし、6割強〜7割あたりがボーダーにはなるため、決して簡単な試験ではありません。
一方で、国家総合職や労働基準監督官のレベルになると極めて試験内容も難しくなります。専門性が上がるので、時間をかけて勉強しなければなりません。
なお、筆者は一次試験のみであれば国立大学法人にも合格しています。こちらは教養科目のみとなっており、難易度もそこまで高くない印象でした。
市役所であれば、一次試験の内容は他の試験区分と比べると簡単です。ただし、倍率は高いので最終合格まで踏まえると難易度が高いといえます。
地元出身は有利なのか
特に地方公務員試験が該当しますが、特定の自治体出身は試験に合格しやすいと噂が流れることもあります。こちらに関しては、あまり鵜呑みにしてはいけません。
なぜなら、一次試験は民間企業が基本的に採点をしているためです。その点数をもとに、高かった順番から二次試験への進出者を決めます。
そのあとはグループディスカッションや面接であるので、確かに出身者の方が話題づくりにも有利に働くかもしれません。
また、市長や市議会議員のコネがあって、入所が決まる自治体も存在する可能性はあります(実際に見たことはない)。
ただし、どのようなコネを持っていても点数が悪ければ一次試験には合格できません。少なくとも筆記に関しては、完全に実力勝負の世界となります。
公務員試験の勉強法
「勉強しろ」といわれても、どのように実践すべきかわからないと思う人もいるでしょう。ここでは、実際に筆者が試したおすすめの勉強法を紹介します。
問題集をひたすら解く
公務員試験の勉強法の基本は、過去問題集をひたすら解くことです。他の試験とは異なり、公務員試験は科目数が膨大に存在します。
教養科目だけでも、以下の勉強を進めなければなりません。こちらは基本的に高校生で習う内容がほとんどです。
- 数的処理
- 文章理解
- 社会科学(時事問題含む)
- 自然科学
- 人文科学
さらに専門科目も加わると、法律や経済を中心に大学で習う分野が数多く出題されます。
- 憲法
- 行政法
- 民法Ⅰ・Ⅱ
- 労働法
- 商法
- マクロ経済学
- ミクロ経済学
- 財政学
- 行政学
- 政治学
- 社会学
- 経営学
- 国際問題
- 社会政策
- 会計学
自治体によっては、教養科目のみで済む場合もあります。しかし、教養科目だけでも慣れていない方は多くの時間を要するはずです。
数的処理や文章理解など、出題数の多い科目から始めるのをおすすめします。
1周目は解かなくてもいい
筆者が思う効率の良い勉強法は、1周目を解かずに問われやすい分野を把握することです。
暗記科目ではない数的処理については、1周目で解き方をある程度覚えます。
数的処理でいえば、主に問われやすいジャンルは判断推理です。嘘つきを探す問題や特定の位置を求める問題など、数学の命題を応用したものが出題されます。
1周目で問題の特徴を押さえつつ、なるべく早めに問題集を最後まで終わらせてください。
制限時間は5分を意識
2周目以降は、試験を想定しながら問題を解きます。このときに意識すべきポイントは、1問にかける制限時間を5分に留めることです。
公務員試験は1問に対してじっくりと時間をかけているヒマはありません。遅くとも、6〜7分くらいのペースで解かなければ最後まで間に合わなくなる恐れがあります。
もし制限時間以内に解けない問題があったら、飛ばして最後に答え合わせしましょう。
間違えた問題に印を付けておき、3周目以降では答えられるように備えることが大切です。
公務員試験の優先科目
次に、公務員試験において優先して勉強したい科目を紹介します。いずれも教養科目の内容になりますが、しっかりと勉強するようにしてください。
数的処理
まず優先的に勉強しなければならないが数的処理です。どの試験区分でも出題され、問題数も多いのを特徴としています。
数的処理は全部で以下の4つに分かれます。
- 数的推理
- 判断推理
- 空間把握
- 資料解釈
そのなかでも、上述したとおり判断推理を中心に勉強してください。また、公式がある程度決まっている数的処理を勉強しましょう。
資料解釈も解き方さえ覚えてしまえば、基本的に勉強する内容は同じです。
数的処理はボリューミーなこちらの本をおすすめします。
ただ、解説がやや単調なので詳しく解説を参考にしたい方はこちらの本がいいでしょう。
時事問題と文章理解
大半の人は『文章理解』を優先しますが、僕的には時事問題の方が重要と感じます。
筆者は最初の頃、時事問題を疎かにしていました。しかし、地方公務員の問題はこちらの分野からの出題が意外と多いです。
「日頃のニュース見ていれば対処できるのでは」と思う方もいるでしょう。しかし、ニュースを見ているだけでは公務員試験の問題はまず解けません。
公務員試験用の時事問題集を出版しているところもあるので、絶対に購入して勉強してください。
文章理解は、しっかりと勉強していれば確実に点数が取れます。公務員試験では稼ぎどころの一つとなるため、最低限7割を獲得するようにしてください。
文章理解はこちらのテキストがおすすめです。
社会科学は勉強すべき
教養科目の社会科学は、専門科目と内容が重複するから無視していいと主張する人も一定数います。
しかし、私はこの意見については反対です。
社会科学と専門科目については、問われる内容が若干異なります。社会科学を無視すると、実際に試験で出てきた際に勉強していなかった範囲が出てしまうかもしれません。
社会科学もサボらずに問題集を解き、試験対策に力を入れるようにしましょう。
捨ててもいい科目
反対に、公務員試験の科目には捨ててもいい科目が存在します。ここでは、個人的に捨てた科目を紹介しましょう。
商法・会計学
基本的に、商法や会計学は勉強してもコスパが良くありません。出題数も多くなく、内容も専門性が高すぎるためです。
もちろん、商法や会計学が得意な方なら得点源にはなるかもしれません。ただし、大学から一発で公務員合格を目指す場合、講義にもあまり触れない分野になるかと思います。
専門性が高すぎる科目は捨ててしまい、他の法律や経済分野などで稼ぐようにしてください。
国際問題
国際問題も、筆者はあまり力を入れて取り組みませんでした。ただし全てを捨てたわけではなく、基本問題の部分には手を付けていました。
こちらも出題数の割には、やや専門性が高い科目の一つです。一度問題集には目を通しておき、相性が良いかどうかを調べておくといいでしょう。
自然科学と人文科学の一部
自然科学と人文科学は、ジャンルがあまりにも広すぎるため勉強する範囲をある程度絞る必要があります。
自然科学であれば、筆者は物理と数学にはあまり力を入れませんでした。
しかし、これらの科目にも解きやすい分野は存在します。そこで、筆者は以下の分野については勉強していました。
- 物理:物体と運動の関係
- 数学:数と式
特に地方公務員の場合は、これらの中でも基本的な問題が問われやすいです。全て捨ててしまうのではなく、解けそうなところは押さえておくのをおすすめします。
筆者が捨てた分野一覧
最後に筆者が捨てた分野について、細かく紹介しましょう。
- 会計学(全て)
- 商法(全て)
- 国際問題(半分ほど)
- 物理(物体と運動、音、電気以外の範囲)
- 化学(有機化学の分野)
- 数学(数と式、方程式、不等式、確率以外の範囲)
- 人文科学(文学全般)
- 文章理解(古文)
上記の部分については、地方公務員の試験ではそこまで問われなかった印象でした。
ただし、点数は稼いでおいて損はありません。自身と相性の良い科目を探しつつ、なるべく多くの分野に触れるのが得策です。
まとめ
今回は、筆者の経験を踏まえながら公務員試験の勉強法について解説しました。
まずは、一次試験を突破しなければ次に進むことはできません。一次試験をクリアするためにも、問題集を何度も繰り返し解いてください。
また公務員試験では、勉強の効率も求められます。100点を取ろうとするのではなく、絶対に落としてはならない問題を確実に解くのが大切です。
自分の中で捨て科目をしっかりと見つけ、相性の良い分野で点数を稼ぐようにしましょう。
物理や化学のように専門性が高い科目でも、簡単な内容はあります。どの分野が出題されやすいかを見ながら、上手く点数を重ねるのがコツです。
公務員試験頑張ってください。