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行政行為の効力!公定力・不可争力・不可変更力・執行力とは

公務員試験の専門科目や行政書士の試験では、行政法の範囲が重要となっています。

今回紹介するのは、行政行為の効力の内容である公定力・不可争力・不可変更力・執行力についてです。この範囲も問われる可能性が高いため、受験生はしっかりと押さえる必要があります。

これらの内容は、以下のテキストにも収録されているためぜひ購入を検討してみてください。

 

 

今回は、公務員試験受験生向けに行政行為の効力の要点を解説しましょう。

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行政行為の効力

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公務員の仕事は、私たち日本国民のライフラインにとっても欠かせないものです。ときには、下記のような特別な力によって行政を優先させることもあります。

  • 公定力
  • 不可争力
  • 不可変更力
  • 執行力

これらは、行政行為の効力と呼ばれています。

行政行為の効力は、社会の秩序を保つうえでも欠かせない存在です。しかし行政を優先させた結果、民間人に大きな負担を与えるケースもあるでしょう。

そこで行政法や最高裁判所の判例では、さまざまなルールが設けられました。行政法にはさまざまな法律や判例があるため、勉強する際には全体像をしっかりと把握してください。

 

 

それぞれの効力

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では、行政行為の効力の全種類を紹介しましょう。なかなか通常の常識だけでは補えない内容になるかと思います。上手くイメージしていきながら押さえるようにしてください。

公定力

公定力は、たとえ行政行為が違法でも、取り消されない限りは効果が続く力です。

例えば「あなたのお家の固定資産税は20万円だ!」と行政が判断を下したとします。一方で実際に試算したところ、本来の固定資産税は「15万円程度」だったとしましょう。

普通であれば「15万円しか払わない」と主張しても、本人は間違えていないのだから文句を言われる筋合いはありません。

しかし行政行為の場合は「明白かつ重大な瑕疵」がなければ効果は持続します。

もし行政側の試算が明白かつ重大な瑕疵にあたらず、取り消されない場合は20万円を納める義務が残り続けるのです。

公定力の根拠は「取消訴訟の排他的管轄」にあります。

こちらは行政行為の公定力を取り消すには、「取消訴訟以外認めない」という意味を指します。仮に行政の試算に不平があるときは、取消訴訟を提起しないといけません。

ここも出題される可能性があるので、しっかりと押さえておきましょう。

ちなみに公定力が持続していても、国家賠償請求を起こすことは可能です。国家賠償請求をするうえで、取消しや無効確認の判決を得る必要もありません。

行政行為の効力と賠償請求は区別されている点も覚えてください。

不可争力

次に紹介するのが不可争力です。

これは一定期間を経過すると行政行為の効力を私人(国民側)から争えなくなる効力を指します。

この効力の根拠は、行政不服審査法の不服申立期間と行政訴訟法の出訴期間です。それぞれの期間は、次のように定められています。

  • 不服申立期間→3年
  • 出訴期間→6年

期間を経過した場合、特段の事情がない限り争うことができなくなります。

行政不服審査法や行政事件訴訟法は、公務員試験でも問われやすい分野のひとつです。以下の記事も参考にしながら、しっかりと勉強を進めるようにしてください。

不可変更力

続いて、不可変更力をまとめていきましょう。

これは、行政(処分庁)が1度行った行政行為は自ら変更できないという効力です。

行政による「紛争の蒸し返し」を防ぐため、こうした効力が設けられました。しかし、行政法に定められているわけではありません。この効力を否定する考え方も一部あるそうです。

ここで「処分庁」とカッコ書きで書いたのはある理由があります。

それは、不可変更力が「争訟裁断的性質」を持つ行政行為にのみ認められているからです。

つまり、「ある争いにおける決着をつけた行政行為のみ」が不可変更力の対象となります。

ちなみに、処分を行った処分庁のみならず、上級庁や裁判所も同様に取り消しや変更ができないという効力は実質的確定力と言われます。

執行力

執行力は私人が行政の処分に従わない場合、強行で執行できる効力です。

行政に執行力がなければ、言うことを聞かない国民への対応をいちいち裁判所(司法)に委ねないといけません。これでは、円滑な行政が実現しにくくなります。

そういった事態を防ぐためにも、ある程度行政側が強制手段を採れるように整備されています。しかし行政側が乱暴に執行力を発揮すると、国民の生活にも悪影響を与えかねません。

そのため執行力には命令を根拠づける規定だけではなく、別に法律の根拠が必要とされています。

  • 公定力→行政行為が違法でも取り消されるまで効力が続く
  • 不可争力→一定期間経過後は行政行為を裁判で争えない
  • 不可変更力→行政は一度した行為を自ら取り消せない
  • 執行力→国民が行政に従わない場合は強制執行できる

 

行政行為の効力のまとめ

今回は行政行為の効力について、主に以下の内容を詳しく解説しました。

  • 公定力
  • 不可争力
  • 不可変更力
  • 執行力

行政法を得意科目にするには、専門用語を自分なりに上手くイメージして覚える必要があります。ある程度どういう効力かを理解したら、あとは過去問にどんどんチャレンジしてください。

今回の記事でも、過去問に出題された内容はひと通り記載しました。もし内容を忘れてしまったら、何度もこの記事を読んでみることをおすすめします。

なお私のYouTubeチャンネルのほうでも、行政行為の効力に関する動画をアップロードしました。ぜひこちらの動画もチェックしてみてください。

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