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ラチェット効果とは?デューゼンベリーの相対所得仮説を紹介

どーも、ヤマトノです!

公務員試験のマクロ経済学は、暗記すべきジャンルがいくつかあります。

以前、私のブログではケインズ型消費関数について解説しました(以下のリンクを参照)。

この考え方を巡り、消費関数についてさまざまな考え方が生まれます。

今回、紹介するのはデューゼンベリーの相対所得仮説です。

加えて、ラチェット効果の意味も取り上げます。

ケインズとの考え方の違いをしっかりと押さえてください。

公務員試験受験者や中小企業診断士受験者、経済学を勉強したい方は必見です。

また、なぜか貯金が貯まらなくて困っている方にも参考になると思います。

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ラチェット効果とは

まずは、ラチェット効果について説明します。こちらは、デューゼンベリーの唱えた相対所得仮説のモデルのひとつとなりました。

マクロ経済学を勉強するうえでは重要な範囲となります。

消費に歯止めがかからない

ラチェットは「歯止め」を示す言葉です。我々は、得られる所得の一部を消費に回します。

ケインズの考えでは、消費の大小は所得に左右されるはずです。しかし、実際の生活に当てはまるでしょうか。

皆さんの中にも、所得が減少したにもかかわらず、消費を抑えきれなかった経験がある人はいるはずです。

デューゼンベリーは生活水準を上げると、たとえ所得が下がっても人は簡単に消費を減らせないと考えました。

この現象をラチェット効果と呼びます(消費を抑えるのに「歯止め」がかかる)。

原因は「過去の経験」

ラチェット効果が起こる原因は、過去の経験によるものです。

例えば、ある年に事業が成功し、多くの所得を得たとしましょう。

定期的に高級料理店で食事し、海外旅行も当然のように出かけていれば、楽しい思い出が心に残るはずです。

しかし、翌年は伸び悩んでしまい、多くの稼ぎが得られませんでした。

このとき、生活水準をいきなり下げて、スーパーの惣菜やカップ麺で我慢できるでしょうか。

美味しかったレストランの味や感動した海外旅行の思い出を断ち切れる人は少ないようにも思えます。

我々人間は、つい過去の栄光にすがってしまう生き物です。

ラチェット効果により、意外にも消費を下げられないトラップが現れます。

なお、ラチェット効果は過去と現在を比べた現象であるため、時間的相対所得仮説の一種に含まれます。

 

 

空間的相対所得仮説

ラチェット効果(時間的相対所得仮説)のほかに、空間的所得仮説の考え方もあります。

例えば、バッグについて考えてみましょう。

皆さんの中にも、友人が高級バッグを持っていて嫉妬する人はいると思います。

嫉妬心が強く、つい見せびらかすために高級バッグを買ってしまう人もいるかもしれません。

所得にかかわらず、ライバル意識が消費を大きくする現象です。これをデモンストレーション効果と呼びます。

同じ空間で所得が他者の影響で変動することから、これらは空間的相対所得仮説とまとめられます。

ここまで記事を読んだ方は、自分のお金のやりくりを不安に感じた方もいると思います。

 

お金のことは、プロのファイナンシャルプランナー(FP)に相談することをおすすめします。

 

社会人でお金のことを相談したい方は、ブロードマインド株式会社マネプロで無料相談を活用してみてください。

 

 

まとめ

今回は短くなりましたが、デューゼンベリーのラチェット効果について紹介しました。

公務員試験のみならず、日常生活でも役立つテーマかなと思います。

デューゼンベリーは、ケインズのように消費額が所得額で上下するとは考えませんでした。

所得がたとえ下がったとしても、過去の栄光や他人に見せびらかしたいといった思考に駆られ、消費は大して減らないと結論付けます。

人の心理を考慮した、より現実的な考え方かもしれません。

デューゼンベリーの他にも、さまざまな所得仮説が生まれます。

このブログも参考にしつつ、所得仮説の範囲はしっかりと押さえてください。