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蓄銭叙位令とは?和銅開珎を使った不思議な制度を解説

日本の歴史において、お金(和同開珎)を持っていれば持っているほど高い位を貰える制度がありました。その制度の名前こそが蓄銭叙位令です。

今回は、蓄銭叙位令とは何かを経済の観点も含めてわかりやすく解説します。日本史や金融教育を勉強される高校生の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

蓄銭叙位令とは

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蓄銭叙位令とは、お金(和同開珎)をたくさん貯めたら高い位をあげるといった制度です。こちらの制度は、平城京に遷都してから1年後の711年に作られます。

高校日本史から教科書に出てくる内容となります。

日本において、初めて市場で使われるようになったお金は和銅開珎です。1番最初に作られたお金は富本銭でしたが、取引用の道具ではなくおまじないの一種だったと考えられています。

蓄銭叙位令の目的

蓄銭叙位令が作られた目的は、和同開珎を全国各地で流通させるためです。当時の日本は和同開珎が作られたばかりで、ほとんどの人は物々交換が主流でした。

しかし、実際に物の価値は種類によってさまざまであり、物々交換では公平な取引に課題がありました。そこで和銅開珎を使い、物の価値を統一させようと試みます。

そのためには、なるべく早く和銅開珎を普及させなければなりません。国民が通貨の取得に興味を持つべく、より多くゲットした人が偉いという価値観を植え付けました。

蓄銭叙位令の矛盾

多くの人に和同開珎を持ってもらおうと図った蓄銭叙位令でしたが、実行するにあたり矛盾が生じてしまいます。皆さんの中にも、すぐに矛盾に気づいた人もいるでしょう。

蓄銭叙位令は、お金を多く持っている人に高い位を与えることから「貯金」を推奨する制度です。しかし、国は通貨を全国的に流そうとしています。

本当に通貨を広めたいのであれば、国民が積極的に和同開珎を使うように仕向けなければなりません。この時点で、すでに制度としては崩壊しています。

おまけに位を貰ううえで、以下の行為は禁止されていました。

  • 貨幣を貸し借りする
  • 貨幣を勝手に作る

これらの規定を破ると、最悪「死刑」を宣告されてしまいます。

このような矛盾も相まって、位を貰った人も分かる範囲でたったの1人だけだったともいわれています。政府もお金を作ったばかりだったため、お金の真意がわからなかったのは仕方ないかもしれません。

結局大した成果を残せないまま、蓄銭叙位令は終焉を迎えてしまいました。

 

日本とお金の教育

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筆者のブログでも紹介していますが、まだ日本は金融教育が十分に整備されているとはいえません。高校でも始まったばかりで、どうしても今後さまざまな課題が出ます。

次に、お金と教育の関係性についても紹介しましょう。蓄銭叙位令の課題を知るうえでの参考材料にもなるので、引き続き記事を参考にしてみてください。

これからの仕事の形

これからの社会は本業×副業×投資によって成り立つと考えています。

かけ算で示されている理由は、それぞれの分野で得た知識を掛け合わせることで1つの事業が作り出せるからです。

例えば、本業はサラリーマンをやっていて副業でWEBサイト運営をしていた場合を想定しましょう。

副業で得たSEOの知識やプログラミング言語等を、サラリーマンの仕事で生かせる可能性もあります。自らが投資をしていたら、今のトレンドや株価の状況を営業に生かせるかもしれません。

このように本業の仕事も、副業や投資で経験したことと繋がりを持ちます。

お金の教育に疎い理由

なぜ、日本人はお金に疎いのでしょうか。原因は、教育機関の特徴にあります。

日本の教育の柱となるのは文科省です。当然、文科省は上級国民の国家公務員にあたります。

教育委員会や学校の先生も全員が公務員です。

中には民間経験者もいますが、社会に出ず公務員で留まる方が中心となっています。他の世界の変化に疎くなってしまうのは致し方ありません。

筆者も以前は公務員だったからこそ、こうした経験が足りなくなっていた過去はありました。

公務員は世の中の変化に取り残されている方は多いと思います。基本的に旧態依然の社会が残っているためです。

加えて、公務員といえば安定職です。

転職を考える人が少ない組織かつ副業禁止では、このような教育ができなくなるのも無理はありません。

 

貯金だけでは失敗する

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蓄銭叙位令の失敗にもあるとおり、ただ貯金するだけでは社会は上手く回りません。お金は天下の回りものといわれています。

貯金を重視したくなる気持ちも分かりますが、お金が出回らなくなればデフレ不況に陥って失業や倒産といった社会問題にも発展しかねません。

蓄銭叙位令も長く続けてしまっていたら、デフレーションに陥っていたケースも考えられます。

投資や消費であらゆる企業を助け、社会全体で儲けるのが理想とする形です。

お金が出回りすぎるとインフレも引き起こしてしまいますが、そのあたりは政府の方が上手く調整すべき部分でもあります。

必要かなと思うお金は確保しておき、後はなるべく使っていくようにしましょう

とはいえ、以下に示した浪費は避けたほうが賢明です。

  • パチンコ
  • ギャンブル
  • 宝くじ

趣味程度に収めるならいいものの、自分の生活を苦しめないように心がけなければなりません。

 

まとめ

今回は、蓄銭叙位令が失敗した理由やお金の本質について解説しました。蓄銭叙位令はお金の流通を意図したものの、結果的に貯金を推奨したために失敗してしまいます。

現代社会でも、貯金だけにこだわってしまうとデフレーションを招くリスクが高まるので危険です。消費や投資も積極的に行うことが求められます。

公務員は副業禁止ですが、投資は基本的にOKです。ただし一定の制約はあるので、注意して運営しなければなりません。