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【大学生必見】SNS型の投資詐欺に注意!具体的な対策は何か?

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2024年度の共通テストが終了し、大学受験もいよいよ終盤を迎えようとしています。推薦受験組の中には、すでに大学合格をつかみ取った人もいるでしょう。

しかし成り立ての大学生は気持ち的に浮かれてしまい、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。ここでは大学生が被害に遭う可能性も多いSNS型の投資詐欺を解説します。具体的な対策も取り上げるので、ぜひ参考にしてください。

 

SNS型の投資詐欺の実態

SNS型の投資詐欺は、なぜどのように起こるのか疑問に感じる方もいるでしょう。ここでは具体的な経緯について解説します。

LINEやインスタで勧誘

投資詐欺にだまされる入口となるのが、LINEやインスタグラムでの勧誘です。地元の友達とSNSでつながっていると、突然DM(ダイレクトメッセージ)が来ることがあります。

「久しぶり!元気にしてた?もし都合良かったら◯日に会わない?」

一見すると、何の違和感もない遊びへの誘いです。しかしカフェで実際に会ってみたら、投資の勧誘話をされるといったケースも少なくありません。

私も、昔の知人からよく分からない誘いが来たことがありました。怪しい感じがしたので、「行く」といってドタキャンし、相手を怒らせてしまいました。私はこういう人間なので、怒っている様子を見て笑っていましたね(どっちが悪者?)。

そういう話は置いといて、SNSでしばらく会っていなかった、そこまで仲の良くない人からの誘いは注意が必要です。無論、普通に会いたいだけかもしれませんが、行くのであれば危機感を持つようにしてください。

投資の自慢話を延々とされる

いざ勧誘した人に会ってみると、投資の自慢話を延々とされます。FP資格を持っている人からすれば、話のつじつまが合わなすぎて失笑してしまうレベルの自慢です。

ただしトークスキルは高いので、自然と相手のリズムに乗せられてしまいます。加えて詐欺師は、長時間にわたって投資をするように説得します。時間をかけるのは、相手の集中力を削いで判断を鈍らせるためです。

会わないのが一番良いものの、投資の話をされたらすぐにその場から離れるのをおすすめします。自分の分だけ会計を済ませるとよいでしょう。

入金のため借金を勧められる

投資詐欺にもさまざまなケースがありますが、一般的なものが仮想通貨やFXへの投資を装った詐欺です。「頭金」とうたって、はじめに10万円〜100万円といった多額の金銭を要求します。

しかし大学生からすれば、多額のお金を用意するのが難しいでしょう。そこで詐欺師たちは、消費者金融に借金をするよう勧めるわけです。

大半の人は「借金なんてとんでもない」と思うのが普通です。しかし詐欺師たちは、「月々のマージン(もうけ)で返せるようになるから大丈夫」などと相手を安心させます。

また断れない人は、心の中では怪しいと思っているものの、怖くて言われるがままに借金をする場合もあります。ここまで追い込まれないためにも、早い段階で詐欺師から逃げたほうが賢明です。

支払いが途絶え逃げられる

騙されて資金を入れたとしても、最初の1カ月くらいはマージンが払われる場合もあります(絶対ではない)。その理由は、詐欺師が相手の警戒心を解くためです。

最初は「マージンが入っているから、安心できる団体だ」と思わせます。しかしだんだんとマージンの額が少なくなり、最終的には支払いが完全に途絶えます。

状況によっては、さらに投資金額を迫られるケースも少なくありません。返金を要求しても受け入れてもらえるはずがなく、最終的には泣き寝入りとなってしまいます。

 

投資詐欺に遭うリスク

投資詐欺に遭うと、今後の人生においてさまざまなリスクを負います。具体的にどういったリスクがあるかを解説しましょう。

金銭を失うリスク

当然ですが、投資詐欺に遭えば多額の金銭を失うリスクがあります。貯金残高がなくなるだけではなく、消費者金融からの借金として負債を抱えるかもしれません。

仮に消費者金融から100万円を借りたとしても、最終的に返す金額はどんどん高くなります。なぜなら借金には利子があり、元本に上乗せされるためです。

一般的に消費者金融は、3〜18%の金利を設定します。たとえ100万円を15%で借りた場合、1年間で15万円がプラスされます。新卒社員の給料1カ月分が加算されるわけです。

さらに詐欺師からのマージンはほとんどありません。追加で入金するように誘ってくる詐欺師もいます。まさにお金をドブに捨てている状態です。

自分も詐欺師となるリスク

投資詐欺のグループに入ってしまうと、自分自身も勧誘するように命じられる可能性があります。「友人を誘えば利益が出るよ」と口車に乗せられ、同じように家族や友達を誘うようになります。

たとえ自分は善意のつもりでも、実際にやっていることは単なる詐欺です。騙した友達から民事訴訟で訴えられたり、最悪は警察に捕まったりする可能性もあります。

自分が詐欺師になってしまったら、誰も友達と思ってくれません。縁を切られて孤立すると、さらに組織へ依存してしまいます。社会から見放され、取り返しがつかなくなるかもしれません。




孤独になったらどんどん詐欺に引っかかるリスクが大きくなるよ!

 

投資詐欺から逃れる方法

無駄な損失を防ぐには、投資詐欺から逃れる方法を押さえることが大切です。この方法を念頭に置き、詐欺の被害を防ぐようにしてください。

SNSで誘われても会わない

投資詐欺から逃れる効果的な方法が、SNSで誘われても会わないことです。そもそも、学生時代そこまで仲の良くなかった人に会うメリットはほとんどありません。

2人きりで会おうとしているのであれば、何か裏があると考えてよいでしょう。「最近忙しい」とか「バイトがある」とか理由を付けて行かないほうが賢明です。

どうしても断りきれない人は、友人を複数誘うこともおすすめします。それとなく友達を何人か誘ってもよいか尋ねてみましょう。相手が「2人きりで会いたい」と押し切ろうとしたら、投資話に勧誘する可能性が高いです。

その場で契約を結ばない

万が一会ったとしても、その場で契約を結ぶことは避けてください。名前を書いたり、ハンコを押したりする行為は極めて危険です。「興味ない」と伝え、相手の連絡先をブロックしましょう。

相手が複数で来た場合、逃さないように取り囲もうとする恐れもあります。そういう状態においても、毅然と断り続けることが大切です。下手に論破しようとせず、ただ拒否してその場を立ち去るようにしてください。

周りの人に相談する

投資の勧誘を受けたときに、心がけるべきポイントは周りの人に相談することです。自分一人で悩んでいると、相手の口車に乗せられてしまいます。心の中では「怪しい」と思っていても、判断力は想像以上に鈍っているものです。

周りの人に相談すれば、危ないと警告してくれる可能性が高まります。たとえバカにされたとしても、多額のお金を失うよりはマシです。誰かに相談する勇気を大事にしましょう。

投資の正しい知識を身につける

私も個人で投資していますが、詐欺をする人の言葉は全く持ってつじつまが合っていません。正しい知識を身につければ、相手の話のどこに矛盾が生じているかを判断できます。自分自身でも投資の勉強をし、普段から騙されない状態を作ることが大切です。

FP試験は、金融の中でも比較的簡単にチャレンジできます。保険や相続の勉強にもなるため、FP2級まで挑戦してみるのをおすすめします。FPに関する知識も、私のブログで解説しているので参考にしてください。

 

投資詐欺に騙されたら

投資詐欺に騙された場合、警察や消費者生活支援センターを使って迅速に対処する必要があります。ただし騙し取られたお金を取り返すのは、容易ではありません。残念ながらすでに取られた分は、返ってこない確率のほうが高いです。

しかし返金率が低くても、一人で抱え込んでいたら前に進みません。ここでは具体的に誰に相談すべきかを紹介しましょう。

最寄りの警察署に相談

詐欺の被害に遭ったら、まずは最寄りの警察署へ相談してください。警察署に行けば、被害届の提出先も併せて教えてもらえます。

ただし実際に金銭を騙し取られても、警察は必ずしも動いてくれるとは限りません。詐欺に該当するのか、民事での金銭トラブルなのかの判別がつきにくいためです。

仮に被害届を提出し、逮捕されたとしてもお金を返してくれるかは民事訴訟によります。刑事罰で逮捕・起訴まで持ち込めた場合でも、返金については別問題です。

警察が動くには、詐欺被害に関する確たる証拠も揃えないといけません。証拠不十分となれば、仮に逮捕されても不起訴処分となる確率が高まります。自分で証拠を集める自信がない方は、弁護士や探偵を雇うことも視野に入れるとよいでしょう。

なお警察相談専用の電話番号は「#9110」です。刑事沙汰にしようか迷っていても、専門的なアドバイスを無料で受けられるため、まずは警察に相談することをおすすめします。

金融サービス利用者相談室を利用

金融庁には、金融サービス利用者相談室という部署を構えています。こちらの部署は、金融関連のトラブルに悩んでいる方を支援しており、投資詐欺も対象の一つです。

金融サービス利用者相談室では、投資詐欺の被害に遭った方へ一般的なアドバイスをします。対処法がわからなくなったとき、何をすればよいか示してくれるのが強みです。また匿名で相談できるため、「恥ずかしい」と感じる方でも安心して相談できます。

しかし弁護士のように、投資詐欺の訴訟手続きを代理できるわけではありません。あくまでアドバイスに留まることを押さえてください。

国民生活センターに相談

国民生活支援センターも、投資詐欺の被害に遭った場合のアドバイスをくれる機関の一つです。消費生活センターをはじめ、さまざまなケースを想定した相談窓口が多数設置されています。

各自治体に存在する公共機関であり、親身になって相談に乗ってくれます。消費者ホットラインの場合、電話番号も「188(いやや)」と分かりやすいのが特徴です。

ただし、金融サービス利用者相談室と同様に弁護活動ができるわけではありません。あくまでアドバイスを受ける目的で相談するとよいでしょう。

弁護士に相談する

民事訴訟で相手と戦い、金銭を返してもらうには弁護士への相談を検討しましょう。弁護士は法律のプロであり、民事トラブルの解決策を提示してくれます。

特に裁判を起こすとなれば、証拠集めや書類作成といった細かい準備をしなければなりません。法律を勉強したことがない方が、正確に準備を進めるのは難しいでしょう。

とはいえ弁護士も全員が善良であるとは限りません。お金欲しさに勝てる見込みのない裁判を提案し、弁護士費用だけ要求する人もいます。

弁護士費用は、数十万円から数百万円に及ぶこともあります。大した成果がなかったうえ、さらに費用を徴収されるリスクも起こりかねません。

弁護士に相談する際には、評判が良くて投資詐欺関連に強い人を選びましょう。いくつかの法律事務所に訪れ、慎重に検討してください。可能であれば、無料相談の利用をおすすめします。

法テラスに相談する

弁護士の情報を上手くつかめないのであれば、法テラスの利用をおすすめします。正式名称は「日本司法支援センター」であり、法律トラブルを無料相談できる国家機関です。

無料相談に関しては、3回までと制限があります。訴訟手続は弁護士への依頼が必要ですが、法テラスと契約を結んでいる人の場合は頭金を立て替えてくれます。トータルの費用も全体的に抑えられるのが強みです。

ただし法テラスを利用するには、収入や資産に関する制限があります。世帯でカウントされるため、同居している人の収入が上限を超えているケースでも利用できません。

 

SNSの使い方には注意が必要

SNSは、誰とでも気軽につながれる便利なツールです。コミュニティの幅が広がるメリットはありますが、同時に投資詐欺のようなリスクも付きまといます

SNSを使う際には、デメリットとなる要素もしっかりと押さえてください。基本的には自己責任となるため、使い方には十分注意しましょう。

特に近年の機能では、ダイレクトメッセージと併せて通話できるサービスも展開しています。個人情報が漏れかねないので、設定を一から見直すのをおすすめします。

 

SNS型の投資詐欺のまとめ

SNS型の投資詐欺の被害に遭わないためには、一切関わりを持たないことが大切です。勧誘を受ける前に、怪しいなと感じた人はなるべくブロックしましょう。

私は被害に遭ったことはないものの、何度も怪しい勧誘を受けた経験があります。早めにブロックしたからこそ、変な被害に遭わないで済んだと思っています。

今ではYouTubeでも、投資詐欺の撲滅を目指すチャンネルが多く存在します。こういったツールも生かしつつ、詐欺に関する知識を身につけるようにしてください。