2021年4月、Twitterで悲しい事件が起こってしまいました。
旭川いじめ自殺問題はこのブログでも何度か取り上げましたが、ご遺族の方に誹謗中傷が寄せられたそうです。
SNSの誹謗中傷は依然として起こっています。
投稿に対策すべく法的措置を検討しているようですが、どうしてこのような被害は無くならないのでしょうか?
今回はSNSの誹謗中傷における対策法を書いていきます。
SNSの誹謗中傷の実態
まず、誹謗中傷がどうして無くならないのかと書きましたが、僕自身は正直に言うと消滅するものだとは思っていません。
犯罪やいじめと同じで、SNSを使った誹謗中傷もまた理性をコントロールできないことが要因であるためです。
誹謗中傷する方は『依存』している状態だと思います。
タバコや酒を止めたくても止められない方がいるように、SNSの誹謗中傷もまたやらないとスッキリしない方が一定数いるのでしょう。
人は快感を得られると脳からドーパミンを出します。
この物質は快楽を味わせて心をコントロールするものの、支配されてしまうと体が物足りなさを覚えます。
結局、どんどんドーパミンを求めるがため、人は誹謗中傷にも依存してしまうのです。
加えて、人間には誰かを攻撃しないと自我が保てない方もいます。
イルカやゾウですらいじめがあるようなので、そこそこ知能のある生物の本能といえるかもしれません。
だからといって、とうてい「仕方ない」とはいえないでしょう。
人間には理性が備わっており、本能に躍らされるようなことがあってはいけません。
SNSの誹謗中傷への対策法
SNSにおける誹謗中傷の対策法として、優先的に考えるべきは『法的措置』です。
ただ、私も検討した過去がありますが、法的措置の準備は簡単ではありません。
それでも訴訟を起こすといった姿勢は重要だと思います。
具体的な対策法を深掘りしましょう。
証拠を押さえる
誹謗中傷への対策は、証拠がカギを握ります。
Twitterであれば、以下の2つを記録してください。
- ツイートのスクショ
- リンク
ツイートだけをスクショしても、場合によっては証拠を掴めなくなる可能性もあるそうです。
僕のツイートの一部を例に出し、リンクをどのようにコピーするか方法を説明しましょう。
①♡の隣の矢印ボタンをタップ
②リンクをコピー
続いて、リンクをコピーと書かれたクリップマークのボタンを押します。
[クリップボードにコピーされました]と表示されればOKです。
③メモ帳などに貼り付ける
この作業だけで簡単にツイートのリンクを記録できます。
投稿を削除されないうちに、なるべく早く対策してください。
ブラウザ版を使っている方も同じような作業が必要です。
基本的な操作方法は変わらないので、手順に沿って記録しましょう。
警察に相談
現在ではSNSの誹謗中傷も行政で問題視されています。
警察側も名誉毀損罪や侮辱罪の事件として取り扱えそうなものなら、積極的に話を聞いてくれるでしょう。
事件性を心配する人がいるかもしれませんが、このような誹謗中傷の書き込みは既に事件そのものです。
誹謗中傷だと基本的に書類送検だと思いますが、検察が起訴すれば刑事裁判の対象にもなります。
女子プロレスラーの件でも、誹謗中傷をした男性が侮辱罪の判決を下されました。
また、侮辱罪は2022年7月から厳罰化されました。
侮辱罪の厳罰化に関しては、こちらの記事で取り上げていますので参考にしてみてください。
弁護士に相談
他にも、弁護士に相談するといった対策もあります。
弁護士への相談は、一般的には民事訴訟を予定しています。
刑事訴訟で罪が確定しても、前科がつくというだけで被害者側にはそこまで見返りは得られません。
損害賠償請求を求めるのであれば、別に民事訴訟を起こす必要があります。
ただし、民事訴訟の場合だと仮に勝訴できなかった場合は裁判費用を払わなければなりません。
10:0で勝訴できたとしても、弁護士費用やその他費用がかかります。
ちなみに刑事裁判は裁判費用が基本的にはかかりません。
社会を正すための裁判ですから当然といえば当然ですね。
一方で、民事訴訟は「法律を使った喧嘩」です。
人間同士の争いになるため、そこに付き合う司法にはしっかりとお金を支払うというシステムになっています。
弁護士は相談だけであれば、法テラスで行っている方も多いです。
一部、相談だけで多額な費用を貰うような弁護士もいるようなので、連絡する前に評判をあらかじめ調べておきましょう。
民事訴訟を本気で考えているのであれば、相談する弁護士も何人か候補に挙げるべきです。
「嫌なら見るな」は的外れ
SNSの誹謗中傷に関する対処として、いっそのこと辞めてしまうのも1つの対策です。
だからといって、誹謗中傷しているような人間が「嫌なら見るな」と意見するのは違います。
本来、SNSを辞めるべき人間は誹謗中傷をする側です。
辛いからSNSを辞めるのは1つの方法ではあるものの、加害者が言う資格などありません。
「いじめられるのが嫌なら学校に行くな」みたいな話は通用しないでしょう。
これと同じ話です。
絶対に勘違いしてはいけません。
SNSで誹謗中傷しかできないような人間こそ排除されるべきであり、これが本当の意味での最たる対処です。
まとめ
今回はSNSにおける誹謗中傷へどう対策を講じるべきかについて書きました。
以下の対策法は必ず押さえてください。
- 証拠を確実に残す
- 警察に相談する
- 弁護士に相談する
SNSは情報収集で必要な方もいるでしょう。
被害者が辞める必要はありません。
辞めるのも対処法の1つであるものの、強要されるものではないと覚えてください。
侮辱罪の厳罰化もあり、SNSによる誹謗中傷にも厳しい目を向けられるようになりました。
警察も少しずつ動きやすくなると思われます。
1人で抱え込まず、まずは周りにしっかりと相談しましょう!