どーも、やまとのです。
以前に奨学金の記事を書いてみました。
今回は第二種奨学金に焦点を当て、
利息の計算方法と返済額についてまとめていきます。
シミュレーションを使えば金額はわかりますが、ここでは敢えて仕組みを紹介していきましょう。
1.第二種奨学金とは?
まずは、前回の復習ということで
『第二種奨学金』とは何か振り返ります。
奨学金には種類が大きく分けて2つありました。
それが
・第一種奨学金
・第二種奨学金
です。
両者の違いは、利息の有無にあります。
第二種奨学金は、利息を含めて返済額を計算するタイプです。
言い換えれば、第一種奨学金よりも返す金額は多くなります。
だから、成績優良者が優先して一種の奨学金を借りられるんですね。
では、返済額が大きくなるとはいっても、具体的にどの程度異なるのでしょうか?
今度は、計算方法について解説してみましょう。
2.第二種奨学金の計算方法
さあ、ここから難しいですよ笑
金融資産の勉強をしていますが、
何度も確認しながら作成していきます。
第二種奨学金の返済額を求める上で、
2パターンの計算方法を知らなければなりません。
それが、
・利率固定方式
・利率見直し方式
です。
返済する際には、いずれかの方式を選びます。
・利息とは?
計算方法を説明する前に、
「利息」を少しだけ触れていきましょう。
我々が普段使うお金は、国内・国外で四六時中取引されています。
金融機関からお金を貸し借りする契約も世間からすればもはや日常的な行為です。
国民が消費者金融機関からお金を借りる際にも、その分の費用が発生すると考えられています。
当該費用が「利息」ですね。
因みに、似たような言葉として
「金利」があります。
利息はお金の貸し借りにおける費用の「額」を示すのに対し、金利はその割合を指す点で若干の意味に違いが見られるのです。
利息は原則自由に決定されるため、
貸す側の経営力や借りる側の信用によって大きく額は異なります。
返済額にも響いてくるのは、言うまでもありません。
・利率固定方式
ここまで説明すれば、利息がどういう存在か少しは分かったかなと思います。
それも踏まえ、利率固定方式を紹介しましょう。
上記の計算方法を簡単に説明すれば、
「貸与終了後から返済完了まで利率を固定する方式」です。
・利率見直し方式
一方で、利率見直し方式は
「5年ごとに利率が見直される仕組み」を設けています。
利率が低くなれば返済額もより元本に近くなりますが、反対に高くなると返す金額も増えてしまう計算方法です。
無論、利率は市場金利によって左右されます。
貸与終了後から先の未来は当然読めないため、個人的にはギャンブルに近いのかなと思ってしまいますね。
3.第二種奨学金の計算(実践)
最後に、第二種奨学金の計算方法に関して、
実践的な内容に踏み込んでみましょう。
実際に例を出しながら計算していきたいと思います。
・第一種奨学金のおさらい
例えば、奨学金を月5万円借りていたとしましょう。
4年制大学と想定すると、
学生生活で借りた総額は
5万円/月×12ヶ月×4年=240万円です。
前回の記事でも説明した通り、奨学金の返済期間は「割賦金の基礎額」を使って算定します。
日本学生支援機構の表を頼りに求めると、例示の場合は基礎額が16万円です。
※こちらのリンクを参照
つまり、返済期間は
240万円÷16万円=15年
になります。(返済回数は×12ヶ月で180回)
最終的に利息を考慮しなければ、
この方は月13,000円程度返済していけば良いわけです。
ただ、第二種奨学金になると利息が絡みます。
利息を2%(利率固定)で計算していきましょう。
・据置期間の計算
実は、奨学金は卒業後すぐに返済が始まるわけではありません。
新社会人として基盤を作らせるために、ある程度の猶予期間が設定されています。
これが「据置期間」です。
とはいえ、当然ながらこの期間にも利息が発生します。
そこで、据置期間の利息の計算方法が別に設けられているのです。
計算式は、
返済総額×利息
×(30日+31日+30日+31日+31日+27日)÷365日
となります。
()書きの日にちは、4月〜9月27日の据置期間の日数です。
例に出したパターンで当てはめていけば、
240万円×2%×180日(日数を合わせると)÷365日で23,671円と求まりました。
これを返済期間に当てはめていけば、
23,671円÷12ヶ月÷15年で
月131円を追加で返済するようになります。
・毎月にかかる返済額
毎月にかかる返済額は、計算方法も結構ややこしいです。
そもそも第二種奨学金の返済月額に関しては、
「元利均等返済方式」が用いられています。
簡単に言えば、月の返済額を一定にする制度ですね。
3万円と定めたら、毎月絶対に3万円ずつ返済します。
初めは、利息が高めに設定されますが、
返済が続くに連れて利息の割合が減っていくやり方ですね。
そして、元利均等方式の計算方法は以下の通りになります。
「借入金額×月利×(1+月利)^返済回数」を
「(1+月利)^返済回数ー1」で割る
例の数値を当てはめていくと、
「240万円×2%/12×(1+2%/12)^180回」を
「(1+2%/12)^180回-1」で割る。。。
もう熱が出そうな計算式ですが、
表計算ソフト(Excel)を使えば簡単に求められます。
セルに
=PMT(利率(%)/12,返済回数,貸与総額)と式を埋めればOKです。
すると、答えは15,444円と求まるはずです。
どうしても公式から計算したい方は、
常用対数を使うなりすれば何とか出せるかもしれません。
面倒なので、僕は遠慮しますが。
ここに据置期間の利息も合わせてみると、
15,444円+131円=15,575円
が月の返済額です。
実際の日本学生支援機構のシミュレーションと照らし合わせてみると、返済額の数値が若干異なります。
これは、端数処理に違いが見られるためです。
どういう計算方法で端数を処理しているかは明確にしていないため、大体の目安として覚えておくと良いでしょう。
4.まとめ
今回は第二種奨学金の返済額を求める際に、利息を含んだ計算方法について紹介てみました!
まずは、
・利率固定方式
・利率見直し方式
の2パターンがあることを押さえましょう。
そこから、実際に返済額を出す上で複雑な計算式を用います。
えげつない階乗が現れるため、
表計算ソフトを用いた計算方法が楽です。
元利均等方式は、
住宅ローンの算出にも使われています。
豆知識として知っておいてもいいかもしれません!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!