どーも、ヤマトノです!
前回は国会議員が逮捕されないという特権を説明しました。
実は国会議員の特権には、もう1つ重要なものがあるのです。
今回は免責特権について勉強していきましょう。
公務員試験では頻出度はそこそこといったところでしょう。
多く問われるわけでもありませんが、覚えておいて損はないです。
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- 国会議員の免責特権とは具体的に何か?
- 国会の仕事をもう一度整理しよう!
免責特権とは?
国会議員のもう1つの特権って?
タイトルにも書きましたが、国会議員のもう1つの特権として挙げられるのが『免責特権』です。
具体的には
『衆参議院の議員は議院で行った演説、討論、表決について院外で責任を問われない』といった特権となっています。
演説や討論はまだ分かると思いますが、表決は議案における賛否の意思表示をすることです。
つまり、議院の会議の発言については、
「あの発言は名誉毀損じゃないか!?」と言われても院外では刑事及び民事責任を問われません。
ここでいう院内・院外は、単純に「国会議事堂の中」を指しているわけではないです。
議員として職務を遂行している場合が院内と表現されるので、特段仕事する期間外に国会議事堂で発した言葉は責任に問われる可能性もあります。
加え、職務と関係ない野次については責任を問われることもあるそうです。
きちんと職務の範囲内で発言した言葉でなければなりません。
国会議員が自分の発言によって処罰されない特権だね!
引っ掛け問題を攻略
何もこの分野に限った話ではないですが、憲法の問題は引っ掛けのパターンもある程度予測できます。
免責特権における引っ掛け問題を攻略していきましょう。
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院内でも責任を問われない?
まず、問われ易いのはこの辺りですね。
免責特権は院内においても通用するのかという話ですが、答えは『×』です。
あくまで免責特権が適用されるのは『院外』であり、『院内』においては責任を負う必要があります。
院内は主に議長が警察権を行使し、憲法や法律、規則にも院内における懲罰を定めら得れる旨規定されています。
これらの規定に基づいて懲罰を与えるのを懲罰事犯といいますが、この責任を負う可能性は大いにあるのです。
除名処分はされる!?
免責特権というくらいだから除名処分されて政党から追い出されることもないでしょ?と思うかもしれませんが、
除名処分は普通にされることがあります。
ですので正解は『◯』ですね。
免責特権の範囲は
- 刑事責任
- 民事責任
です。
政治上の責任は免責特権の範囲に含まれず、例え会議中の発言でも除名処分の対象になり得ます。
地方公聴会も対象になる!?
一応、規定としては国会における会議が対象になっていると思えます。
果たして、地方公聴会は免責特権の対象になるのでしょうか?
正解は『◯』です。
地方公聴会も免責特権の対象となります。
なぜなら、議員として仕事をしている以上、地方公聴会も院内に含まれるからです。
そもそも、公聴会というのは何か重要事項を決定する際に専門家や利害関係者の意見を聞く会議を指します。
地方議員も対象になる!?
地方公聴会は免責特権の対象となりました。
もしかすると、そこには地方議員も参加するかもしれません。
では、この地方議員にも免責特権はあるのではと考えてしまいますが。。。
正解は『✕』です。
憲法に定められている『両議院の議員』は、
国会議員のみを指しています。
結論、地方議員は免責特権が保障されている議員ではないので、普通に刑事責任や民事責任の対象となってしまうのです。
ここで休憩!
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国会の活動をチェック
少し話を変えて、国会の活動をまとめていきましょう。
公務員試験を受験される方は、
『三権分立』をしっかりと押さえなければなりません。
国を作る上で重要な立法・行政・司法が、お互いを監視し合って力を抑えることで釣り合うよう作られています。
国会は『立法』にあたる部分で、主に内閣から提出された法律案を審議する機関です。
中には、憲法と法律をごっちゃに考える方がいますが、この両者は全くの別物になります。
憲法はいわば国民が国家権力を抑制し、国を形作る上での法規です。
その憲法を汲み取りつつも、国会は社会が乱れないよう具体的な法律や規則等を制定します。
憲法は国の最高法規であり、その下に法律や規則等が存在するのです。
法律は行政を司る内閣が案を出し、それを国会に提出して公布・施行に向けた議決を国会が行います。
国会は衆議院と参議院との二院制を敷いており、お互いが議論を交わして重要事項を決めていくのが特徴です。
任期が短く、解散する恐れのある衆議院には
『衆議院の優越』という権限を持ち、あらゆる議決において参議院より優先されることがあります。
※衆議院の優越の具体例
- 法律案の議決
- 予算の先議権・議決
- 条約の承認
- 内閣総理大臣の指名
衆議院議員と参議院議員は共に選挙で選ばれ、この方々が国をつくる代表者となるので相応しい人に当選してほしいと願う方は積極的に投票しましょう。
まとめ
今回は国会議員の免責特権について詳しく勉強していきました。
国会議員の仕事中の発言は院外で責任を問われないということを押さえていきましょう。
加えて、試験ではこの辺の引っ掛け問題が出される可能性もあります。
- 院内では責任が問われる
- 除名処分はできる
- 地方公聴会も対象になる
- 地方議員は免責特権がない
もし、出題されたら間違えないよう注意してください。
ご覧いただき、ありがとうございました!