どーも、やまとのです!
本日は、夫婦別姓をテーマに取り上げていきます。
ただ、夫婦別姓の賛否については水掛け論的な話になってしまうため、今回はなぜ夫婦同姓でなければならないのかを勉強していきましょう。
1.日本の夫婦同性の規定
夫婦同性は何によって定められているでしょうか?
この制度は民法や戸籍法という法律によって定められています。
民法では750条の条文を見てみましょう。
民法750条
夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。
夫婦のどちらかはもう一方の苗字を名乗りなさいよとハッキリと書かれていますね。
つまり、今のルール上夫婦は必ず苗字を揃えるようにと明確に決められていることが分かります。
ちなみに、夫婦で称する氏を婚姻届に書いて提出しなければならないという規定がなされてあるのは戸籍法第74条です。
このように当然ですが、夫婦同姓は事務手続き上でも想定の範囲内なんですね。
2.いつから問題視された?
実は夫婦同姓が問題視されたのは最近になってのことではありません。
選択的夫婦別姓の制度を入れるようにと答申があったのは何と1996年の話なのです。
そこからなかなか話が動かず、2015年に夫婦同姓を定めた民法の規定は憲法に違反しないとした判決により、再度夫婦同姓は相応しい制度であることが認められました。
この2015年判決は公務員試験でも度々問われる内容ですね。
(そういえば最近公務員試験攻略動画を更新できていないぞ……)
ただ、今も世間的には選択的夫婦別姓を推す声があるようです。
では、夫婦別姓を求める意図はどのようなものが多いのでしょうか?
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3.選択的夫婦別姓の意図
選択的夫婦別姓とは、人によって夫婦の苗字を揃えるか揃えないか決めるようにしましょうという考え方です。
なぜ、このような考え方が一定数支持されているのでしょうか?
まず、その一つとして代々受け継いできた氏を守りたいといった理由が多いそうです。
結婚で氏が変わるとなれば、その代で1つ氏の流れを断つことになるので、それを避けるという目的ですね。
また、結婚して氏が変わることで行政上の手続きが面倒になるといった理由もあります。
他にも、氏が変わることで結婚の障害になるといった理由もあるそうです。
確かに、僕の名前は「ヤマト」ですが、大和という苗字の方の婿養子になったら「やまとやまと」になりますね。(マイムマイムみたい)
苗字と名前が揃うのはNGだったはずですが、この場合はどのようになるのでしょうかね?
4.夫婦別姓のデメリット
しかし、夫婦別姓にもデメリットがあります。
その大きな点が、子どもが産まれた時です。
さまざまな理由で親とは異なる苗字の子どももいるので、繋がりが弱くなるのではということは言えないと思います。
苗字が違えど、子どもは子どもですからね。
ただ、子どもがどちらの姓を名乗るのかによって、家庭内で揉め事が起こることも考えられます。
要らぬ争いを生むのであれば、敢えて夫婦別姓である必要も無いのかなとは個人的に思います。
それよりも優先すべき事項があるかどうかが鍵ですね。
また、誰が誰と繋がりがあるのかが分かりづらいといったデメリットもあります。
事実婚や内縁との区別もイマイチつけられないので、所得税控除等のルール改正にはかなり手こずりそうですね。
5.現行でも補える点
現行上のルールでも、旧姓を名乗れるシチュエーションはいくつかあります。
特に職場では、旧姓を名乗っている方はたくさんいますね。
婚姻上で提出しなければならない書類はあると思いますが、職場で旧姓を名乗れば手続きの負担はだいぶ軽減されるでしょう。
職場のルールは戸籍とは全く異なるので、政治家で旧姓で出馬している方も多いです。
夫婦同姓を推している政治家に対して「あなたは旧姓を名乗っていますよね?」という場違いなコメントを残す方もいましたが…。
このように、わざわざ選択的夫婦別姓を採用しなくとも、現行のルールで補えることもたくさんあります。
それらに目を通して、それでもなお選択的夫婦別姓が採用されないと不利益を被るという方に対しては今後もいろいろと検討しなければならないと思います。
6.今回のまとめ
今回は、夫婦同姓と選択的夫婦別姓について勉強してみました。
夫婦同姓は
- 民法第750条に定めていて
- 戸籍法74条にも明記されている
まずはこの点を押さえましょう。
そして、憲法24条では夫婦同姓について定めておらず、夫婦平等であるように明記されているものの、民法や戸籍法の定めは違反しないと認めています。
選択制夫婦別姓を支持する理由としては
- 血縁の流れを断ちたくない
- 結婚の障害になる
- 行政上の手続きが煩雑になる
といったものがあります。
しかし、夫婦別姓では
- 子どもの姓をどうするか?
- 事実婚や内縁との区別
- その他ルール改正の煩雑さ
という課題も生まれてきます。
今後も夫婦別姓については語られる課題となるでしょうし、考え方も大きく変わるかもしれません。
この流れは僕自身もずっと追っていこうかなと考えています。