やまとの塾長の教室

【学ぶ・感じる・考える】

民法の制限行為能力者をまとめてみよう!どんな人が該当するのか?

どーも、やまとのです!

 

前回からこのブログは民法の話に入りました。

www.yamatono.info

 

今回は民法の制限行為能力者について解説します。

 

制限行為能力とは一体どのような状態の方が該当するのか、この制度の意図は何かをしっかりと見ていきましょう!

 

 

1.人の能力を理解しよう

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まず、制限行為能力を知る際には民法が掲げる

3つの能力について知る必要があります。

 

民法には3つの能力が定められています。

 

それが

  • 権利能力
  • 意思能力
  • 行為能力

です。

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民法の基本中の基本だね!

 

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そう!能力について勉強すれば制限行為能力者の範囲も理解が深まるよ!

 

 

・権利能力

権利能力とは、民法上の権利を行使する能力を指します。

  • コンビニで弁当を買う
  • アパートの部屋を借りる
  • 交通事故の損害賠償を請求する

これらは全て民法が認めている権利です。

 

この権利を使うには権利能力が必要とされ、要件として

  • 自然人
  • 法人

が挙げられます。

 

つまり、日本では全ての人に権利能力が認められているのです。

 

そのような能力を認めるのはどの世界でも当然じゃないかと思うかもしれませんが、現代でも発展途上国には『奴隷』として働かされている方々もいます。

 

この方々は権利能力を十分に持っているとはいえず、現代社会における大きな課題の1つです。

 

 

・意思能力

意思能力は、ある行為をする際に意思表示できる能力を指します。

 

その行為の意味を理解できていない方の意思表示は、民法上の扱いでは無効です。

 

意思能力は元々民法に定めがなかったのですが、2020年の大改正によって第3条の2に追加されました。

 

この辺りは公務員試験でも問われるかもしれません。

 

意思能力がない方のことを意思無能力者といいますが、具体的には

  • 10歳未満の幼児
  • 泥酔者

が該当すると考えられています。(あくまで基準です)

 

 

・行為能力

最後に行為能力ですが、これは行為が有利か不利かを判断する能力を指します。

 

例えば、

『中古建物が1億円で売られていた』

場合、普通の感覚であれば

「これは高い!」と思いますよね?

 

しかし、超豪邸だったら納得はいくかもしれません。

 

このように財やサービスの価値を理解し、自分の財布状況と見比べて購入の判断をできる能力が行為能力です。

 

1人で民法上の行為をできる方とも言い換えられます。

 

判断に不安がある方を制限行為能力者といい、今回のメインのお話になります。

 

4種類の制限行為能力者についてまとめていきましょう!

 

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制限行為能力者は覚えるものが多そう。。。

 

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そうだね!民法の最初の関門で超重要範囲だからね!『程度』に目を向けると細かい制度の意図も見えてくるよ!

 

 

2.制限行為能力者の種類

制限行為能力者のそれぞれの種類を紹介していきます。

 

公務員試験の民法では、絶対に押さえるべき超重要な内容なので必ず目を通すようにしてください!

 

ここを理解しないと始まらないですからね!

 

 

・未成年者

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まず、制限行為能力者の1つとして未成年者が挙げられます。

 

現在、民法上の未成年者は20歳未満となっていますが、

2022年4月からは18歳未満に引き下げられる予定なので受験する年に合わせて覚えましょう。

 

未成年者が民法上の行為をする際には、法定代理人(一般的には『親』)の同意が必要です。

 

年齢的に社会からすればまだまだ未熟な存在であるため、保護する必要性を民法は説いています。

 

ただし、

  1. 単に権利を得る又は義務を免れる行為
  2. 処分を許された財産の処分

であれば法定代理人の同意は要りません。

 

とても分かりづらいので、具体例を挙げれば

  1. 叔父さんから自転車をタダで貰った
  2. 親からのお小遣い

がそれぞれに該当します。

 

他にも、結婚をしたら

成年擬制という力が働いて成人扱いされるため、民法上の行為全てに法定代理人の同意が必要ないです。

 

もう1つ、未成年で自営業を営んでいる方は、営業の範囲において成人と同じ扱いされます。

 

◆未成年者◆
・法律行為は保護者の同意が必要!

・無償の贈与やお小遣いは同意不要

・結婚したら成年扱い(成年擬制)

・営業の範囲内でも成年扱い

 

 

・成年被後見人

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ここから専門用語がズラリと並びます。

 

成年被後見人とは簡単にいえば

『重度の認知症を患っている者』です。

 

民法には

『精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者』と規定されています。

 

詳しい話は今後のブログに書いていきますが、成年被後見人の行為は成年後見人(又は後見人)という方が取り消すことができます。

 

重度の認知症を患っているため、1人でできる行為はほんの一握りです。

 

民法では

  • 日常生活に関する行為
  • 結婚や離婚、認知

が挙げられます。

 

ちなみに、日常生活に関する行為とは食材の購入や電気代の支払いが該当しますね。

 

 

・被保佐人

被保佐人とは

『中度の認知症を患っている者』です。

 

民法上には

『精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者』

と記載されています。

 

法定代理人は『保佐人』で、成年被後見人よりも1人でできる行為は増えていますが、それでも民法に禁止されている行為が10個規定されています。(全て覚える必要はないです)

 

 

・被補助人

被補助人は、

『軽度の認知症を患っている者』が該当します。

 

民法上には

『精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者』とあります。

 

他の種類と比べると単独でできる行為が多く、寧ろ法定代理人(補助人)が家庭裁判所の審判を受けたもののみに取消や同意を認めるのが特徴です。

 

◆制限行為能力者◆
・重度の認知症(成年被後見人)

・中度の認知症(被保佐人)

・軽度の認知症(被補助人)

 

 

3.制限行為能力者のまとめ

では、なぜ民法には制限行為能力者の規定を定めているのでしょうか?

 

その理由は、

『制限行為能力者の財産』を守るためです。

 

制限行為能力者は前述したとおり、その行為が自分に不利かどうかを判断する能力が不十分だとされています。

 

つまり、自分の財布状況を確認することなく、お金をどんどん浪費してしまう危険があるのです。

 

そうなれば、制限行為能力者の相続人も手痛いダメージを被ってしまいます。

 

本当であれば残るはずの財産が無くなるわけですからね。

 

だから、民法では法定代理人として保護者を設け、制限行為能力者の財産を守る取り組みがなされています。

 

その保護者の権限も各制限行為能力者に応じて変わってくるので、この後に更新する予定の記事も見逃さないでください。

 

 

4.今回のまとめ

今回は民法の最初の話として

制限行為能力者についてまとめてみました。

 

あくまで全体的な話なので、1つ1つの内容をそこまで掘り下げていません。

 

次回以降に各論ということで、制限行為能力者の各々を細かくまとめていきます。

 

どの内容も公務員試験の勉強では必要不可欠の内容です。

 

しっかりと押さえていきましょう!

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